| 光環境を利用したマコガレイ種苗の尾鰭欠損防除 |
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マコガレイ種苗の尾鰭欠損防除に効果的かつ種苗生産現場に適した光環境を検討した。その結果,緑色LED光により水底の照度を100luxに調整することが有効と推察された。また,緑色LED光の照射開始時期は,ふ化後30日前後の着底直後が望ましいと考えられた。 |
| 担当者名 |
千葉県水産総合研究センター 種苗生産研究所 |
連絡先 |
Tel.0470-43-1111 |
| 推進会議名 |
中央ブロック, 水産工学関係 |
専門 |
増養殖技術 |
研究対象 |
かれい |
分類 |
研究 |
| 「研究戦略」別表該当項目 |
1(2)水産生物の効率的・安定的な増養殖技術の開発 |
[背景・ねらい]
個体間の噛み合いで尾鰭に明瞭な欠損を負った個体(「異形魚」)を防除するため、複数の光環境下(赤色LED光(655nm)・青色LED光(465nm)・緑色LED光(525nm)照射区・対照区(蛍光灯))で飼育試験を行い、供試魚の尾鰭欠損状況と成長を比較することで、尾鰭欠損の防除に効果的かつ種苗生産現場に適した光環境を検討した。
[成果の内容・特徴]
1 異形魚の出現率は、赤色、緑色、青色LED光照射区、対照区の順で低く、供試魚の成長は緑色、青色LED照射区、対照区、赤色LED光照射区の順で良好であった。また、同一波長光照射時は水底の照度が低いほど異形魚の出現が抑制される傾向がみられ、水底の照度は100lux程度に保つことが望ましいと考えられた。
2 各波長光が尾鰭欠損の軽減に作用した要因については、血中コルチゾル濃度の分析結果から、青・緑色LED光は稚魚のストレス低減に作用し、攻撃性の発現を抑制すると推察された。一方、赤色LED光は稚魚の活力を低下させることで、噛み合いの抑制や個体間の接触頻度低下に作用するが、同時に摂餌の不活発化を呈するため、成長に遅れが生じると推察された。
3 噛み合い防止と成長面で優れる緑色LED光の効果を検証したところ、着底直後のふ化後30日から照射を開始することで、異形魚の出現率が有意に低下し(カイ二乗検定、p<0.05)、対照区の6割程度に抑えられた(図1)。また,欠損の程度も軽微であった(図2)。一方、噛み合いが頻発化するふ化後50日から照射を開始した場合にも軽減効果が確認されたが、その効果はふ化後30日から照射した場合よりも低く(図3),照射開始時期は着底直後が望ましいと考えられた。
[成果の活用面・留意点]
マコガレイ種苗の尾鰭欠損防除には、着底直後から緑色LED光を照射し、水底の照度を100luxに調整することが有効と推察され、また、当該光環境は種苗の成長にも有利に作用する可能性が示唆された。今後は試験規模の拡大や照射期間の延長により、生産現場に則した形の実証試験を実施する。
[その他]
研究課題名:マコガレイ種苗生産における高水温飼育による成長促進技術及び光環境による尾鰭欠損防除技術の開発
研究期間:平成27〜30年
予算区分:県単事業
研究担当者:植木誠(千葉県水産総合研究センター種苗生産研究所),柴田玲奈(水産工学研究所)
発表論文等:植木誠・石橋賢一・宇都康行・柴田玲奈(2019)マコガレイ種苗の尾鰭欠損防除に適した光環境の選定,千葉県水産総合研究センター研究報告,13,19-26(2019).
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| [具体的データ] |
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